原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

感創文

『かがみの孤城』

かがみの孤城 (一般書 113) [ 辻村 深月 ]価格: 1980 円楽天で詳細を見る年末に映画を見ました。原作未読です。これから読む予定。起伏の激しいというタイプの作品ではありませんが、退屈することなく最後まで楽しみました。途中に配置された謎はわりとわ…

『すずめの戸締まり』

小説 すずめの戸締まり【電子書籍】[ 新海 誠 ]価格: 748 円楽天で詳細を見る 『すずめの戸締まり』を見てきました。 平日夜、複数のスクリーンで重なる時間帯に上映されていることから、お客さんはごくまばら。自分が座っている列に人は座っておらず、私よ…

『雨を告げる漂流団地』

スタジオコロリド公式ファンブック「雨を告げる漂流団地」価格: 2750 円楽天で詳細を見る 『雨を告げる漂流団地』をNetflixで見ました。今、タイトルを確認して「雨を告げる」だったか、と思っているところ。面白かったです。以下ネタバレあり。 「団地が漂…

金田一蓮十郎『ラララ』(全10巻)

[rakuten:book:16654016:detail] 年始に10冊まとめ読み。大人買いしたわけではなく、1巻ずつ発売日近くに買い、そのまま積んでました。金田一作品は『ニコイチ』と『ライアー✕ライアー』でわりとクリフハンガー多いな、と思ってたので、一気読みの方が向いて…

今年見た映画(抄)

今年はそれなりに映画を見たはずなんですが、全然日記書いてない。来年こそ書く、と毎年言ってます。唯一書いていたのは以下。なんかもう今年って感じはしないけど……。rouble.hatenablog.com いくつか感想を振り返っておこうと思います。当然ですが、色々ネ…

さと『神絵師JKとOL腐女子』1~3巻

[rakuten:book:19606978:detail] 20代後半のアイさんと高校生のミスミさんの恋愛もの。ミスミさんが表題の「神絵師」で、アイさんが「腐女子」(読む専門)なんだけど、直接的に「ミスミさんの作品が好きなアイさん」という関係ではなくて、「アグオカ」とい…

『花束みたいな恋をした』

あまりにも色々なところで話題になるので、これは見ておかなければならないのだろうと思って見てきました。うん。色々思った。で、人の感想などを聞く前に自分の感想を保存しておこうと思って、ログに残しておきます。以下、ネタバレ含みます。 2時間ちょっ…

『地球防衛軍5』

地球防衛軍5価格: 7464 円楽天で詳細を見る ゲームのログを残しとく。1月前半はずーっと地球を防衛していました。以下、プロパガンダ映像。今作のプロパガンダはわりとえげつない。www.youtube.com あまりアクションゲームやらない方なんですが、『地球防衛…

『劇場版SHIROBAKO』

『SHIROBAKO』の劇場版を見てきました。劇場版を作る劇場版。事前情報はあまり入れずに観にいった方が楽しいかも(下の予告編も見ない方がいい)。以下、ネタバレしかないので閉じておきます。 劇場版「SHIROBAKO」本予告【2020年2月29日(土)公開】

『ラストレター』

映画「ラストレター」オリジナル・サウンドトラック [ (オリジナル・サウンドトラック) ]価格: 2641 円楽天で詳細を見る 岩井俊二の映画を見るの、すごく久しぶりなんですけど(『花とアリス殺人事件』以来)、実に岩井俊二でしたね。 映画としての面白さは…

米澤穂信『巴里マカロンの謎』

[rakuten:book:19860797:detail] 待ちに待った──というには待っていた時間が長すぎた小市民シリーズの最新刊! を読みました。でも11年と言われてもぴんとこないね、と思うのは時々読み返していたからかな。 で、短編が発表されてたことは知ってたのですが、…

乃木康仁『とある科学の超電磁砲外伝 アストラル・バディ』1~3

[rakuten:rakutenkobo-ebooks:16900247:detail] ちょうど『とある科学の超電磁砲T』が始まったところなので記録。基本的に本編よりも外伝の方が面白いシリーズですが、外伝の外伝というこの作品についても例外ではありません。1巻こそ物語の立ち上げに少しも…

武田綾乃『君と漕ぐ』1~2

[rakuten:rakutenkobo-ebooks:18034305:detail] カヌー(ペア競技がある)、タイトル、武田綾乃、と三つ揃うと、それだけでおおむね了解しました、という気持ちになりますが、その通りの小説でした。既巻は2巻。まだまだ序盤戦という面持ち。 中心的な登場人…

『心が叫びたがってるんだ。』

[rakuten:rakutenkobo-ebooks:14872709:detail] 11月に『空の青さを知る人よ』を見てから火がついてしまい、11月の半ばは繰り返し繰り返し『心が叫びたがってるんだ。』のミュージカルシーンを見ていた。特に、終盤、成瀬順が母親の隣を「わたしの声 さよう…

『空の青さを知る人よ』

小説 空の青さを知る人よ (角川文庫) [ 額賀 澪 ]価格: 616 円楽天で詳細を見る いい映画だった、と思い、けれど、何を言葉にすればいいのかなあ、と思ったまま帰ってきて眠ったら、夢の中で色々言葉が転がってきたけれど、目が覚めたら何も覚えていない。…

武田綾乃『響け! ユーフォニアム』

【TVアニメ化】響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ (宝島社文庫)作者:武田 綾乃宝島社Amazon 電子書籍にならないかなーとずっと待っていたのですが、どうも宝島社は電子書籍に反対の立場を保ったままの様子。それなら、せめて在庫が尽きてる…

アンディ・ウィアー『アルテミス』

アルテミス 上 (ハヤカワ文庫SF)作者:アンディ ウィアー早川書房Amazon 結構前に読んだのだけど、感想を書こうと思って書いてなかったので少しだけ。 月面都市「アルテミス」を舞台にしたSF作品。解説によると、この都市を舞台にした別の作品の構想もあるよ…

『リズと青い鳥』(続)

[asin:B079PHF88L:detail] 2回目を見てきました。1度色々な解釈を見たあとだと、ひとつひとつの表情や動作の見方の精度があがって、とても楽しかった。2回目推奨です。 以下、今回の鑑賞で気づいたこと。畳みます。

『リズと青い鳥』

映画『リズと青い鳥』オリジナルサウンドトラック「girls,dance,staircase」アーティスト:アニメ (Anime)ランティスAmazon 『リズと青い鳥』、観てきました。事前情報はほとんど入れず、希美とみぞれの話らしい、ということくらい。ロ…

『さよならの朝に約束の花をかざろう』

さよならの朝に約束の花をかざろう 公式設定資料集作者:GenkoshaAmazon なぜかP.A.WORKSに謎の思い入れがあり、近年ではなんかまっすぐに見られないというか、「大丈夫かな……」と親心のようなものさえ発動してしまっているのですが、ようやく観ることができ…

中村航『年下のセンセイ』

年下のセンセイ作者:中村 航幻冬舎Amazon 年下のお花の先生(のお手伝い)である透と、予備校の職員であるみのりの、2人の視点を交互に描く恋愛のお話。中村航らしいと言ってしまえばそれまでなのだけど、いつもの文体には安心する。 冷たいビールはいつだ…

柴崎友香「はじめに聞いた話1 一組と二組/たばこ屋の藤」

筑摩書房のPR誌「ちくま」で、柴崎友香の連載が始まった(隔月連載?)。PR誌というのは、書店に置いてある「ご自由にお取り下さい」というあれだけど、「ちくま」は今年から電子化もしていたようだ(知らなかった)。100円でずっと保存できると思えば安いも…

『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』

アニメーション版が公開されたということで、そういえば昔の日記に感想書いてるのでは? と思って見に行ってみたところ、ありました。2005年3月だって。12年前だと……。[rakuten:guruguru-ds:10004797:detail] 過去の記事 岩井俊二が93年にフジテレビの番組「…

竹宮ゆゆこ『知らない映画のサントラを聴く』

[asin:4101800022:detail] 物語の類型の中に、「親密であった2人の女性」ものがある。私のファーストコンタクトはたぶん『TUGUMI』で、ぱっと思い出せるのは、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』だ。どちらも、ちょっと変わったタイプの女性が「主人公ではな…

ゼルダ日記その2 東方遠征編

rouble.hatenablog.com ゼルダを少しずつ進めています。本当に少しずつなので、「これスプラトゥーンまでに終わらないのでは?」という予感に震える。 では少し前の冒険について、写真でふりかえり。 街道を進む。こういう廃墟感楽しい。 街道終わりに遭遇し…

ゼルダ日記その1

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド - Switch任天堂Amazon Nintendo Switchを買って、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をプレイしています。Switch自体もWii Uに比べるとかなり完成度が高く*1、Wii Uでやりたかったことを実現に近づけたハード、…

ファイアーエムブレム日記

気がつけば3月だ。いささかさぼりすぎなのではないか? ……と、こうなった原因はわりと明らかで、1月の序盤に地味に体調を崩し、それを1ヵ月ほど引きずったため(そしてやる気を失ったため)です。やっと完治したと思ったら花粉が飛び始めた。泣きたい。 2月…

長嶋有「Mr.セメントによろしく」(『文學界』2017年1月号)

文學界2017年1月号文藝春秋Amazon プラモデルを最後に作ったのはいつだっただろうか、と思い起こそうとして、さっぱり思い当たらないことに気づく。おそらく小学生くらいまでさかのぼってしまうのだと思う。ひとつ思い出したのは、小学校のときの「クラブ活…

『この世界の片隅に』

「この世界の片隅に」公式アートブック宝島社Amazon この映画を見終わって、いまの気持ちを言葉にするとなんだろうと考え、「ほっとした」だと気づいたのは、しばらくしてからのことだった。悪い映画だったという意味ではない。けれど、「すばらしかった」と…

『君の名は。』

新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド作者:新海 誠KADOKAWA/角川書店Amazon 『君の名は。』を見た。以降では、新海誠作品についてネタバレをしている部分がありますのでよろしくお願いします。もちろん、『君の名は。』もネタバレしています。『…