原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

さと『神絵師JKとOL腐女子』1~3巻

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 20代後半のアイさんと高校生のミスミさんの恋愛もの。ミスミさんが表題の「神絵師」で、アイさんが「腐女子」(読む専門)なんだけど、直接的に「ミスミさんの作品が好きなアイさん」という関係ではなくて、「アグオカ」という作中作が好きな二人(ミスミさんはその発露として絵を描き、アイさんはその絵と自分の解釈との一致に震える)という関係がちょっと曲がっていて面白い。

 アイさんは消費側なので、二人の関係における自己肯定感がかなり低く、とはいえミスミさんはアイさんの感想が──という関係があちこちに出てくる。「お前はミスミさんにふさわしくない!」と言われたら反発しそうなところ、「ですよね」と反応してしまうアイさん。

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2巻 59ページ 納得している場合ではない。
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3巻 97ページ 石ころになるアイさん。

 この関係がどうなってくのかな……というところがまだはっきりとは見えないところが面白さで、ミスミさんの成長(?)のためには、アイさんに向けた作品という側面を脱していかないといけない、ということは3巻後半の展開でもほのめかされてるんだけど、そこをどう描いていくんでしょうね。

 展開次第でさくっと終わってしまいそうで、そこが不安ですが、あまり安易にオチをつけずに、じっくり描いてほしいなと思います。

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1巻 55ページ 友達に心中告白したあと自分をネタにしようとする神絵師好き