原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

志村貴子『放浪息子(10)』

放浪息子(10) (ビームコミックス)作者:志村 貴子エンターブレインAmazon 人の関係がどんどん複雑化しているのに、なかなか「この子は嫌いだな」という子が出てこないのがすごいなあと思っていて、登場時には嫌なやつだなあと思っていても、いつの間にか好き…

死の夢

ときどき、自分が死ぬ夢をみる──というのは、誰にでもあることなのかわからないけれど、特別特異な体験というのでもないだろう。私はたいがい「銃で撃たれる」というのが多くて、あまり他の死に方を知らない。というか、病気で死ぬ、という物語を語れるほど…

ほっけで学ぶ言語獲得

“ほっけ”という食べ物がある。と書くと、違和感を持たれる方も多いと思うのだけど、私にはそんなに違和感がなくて、つまり私は“ほっけ”という言葉の習得を間違っている。正確には、“間違った”ことが修正できずに現在に至る──というわけなのだけど、ようする…

山崎ナオコーラ『この世は二人組ではできあがらない』

この世は二人組ではできあがらない作者:山崎 ナオコーラ新潮社Amazon ついに帯に「無冠の帝王」とまで書かれるようになった山崎ナオコーラの新刊です。「素朴な社会派小説」と帯に書いてありますが、いい意味で「小説ってなんだっけ」と思わせるような小説で…