原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

時間の迷子

 今日、「お雑煮」の話を参加するともなく聞いていて、ふと「ああ、そろそろお正月か」と思った。そんなわけはなかった。だけど、その一瞬、確かに自分の立ち位置は「12月」にあって、そこにひとときの年末を見た。

 場所の迷子というのは見ればわかるのだけど、時間の迷子というのも私たちにはありえて、今が何月何日、というのは、どこかに刻まれているというわけではない。というか、みんなで守っている「物語」に過ぎないといえば過ぎない。旧暦で生きていたときには旧暦のリアリティを経験していたはずだし、今でもなお異なる暦を生きている人もいるのだろう。

 ふっと今の時間軸から外れている瞬間というのは、そういう物語から足を踏み外した、ということなのだろうと思う。朝目覚めたときに、「あれ、今朝だよね?」と不安になる瞬間とかも、同じかな。どうかな。