原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

夜の雨

 雨が降っている。

 今回の冬は珍しく雪がたくさん降った。その前は毎日のように雨が降っていたから、太陽を見ることはまれだ。満月を久しぶりに見て、そもそも月をしばらく見ていなかったことにも気づいた。

 夜になって雨が降りはじめ、雨音が外で鳴る。

 ただ、どうだろう。どうもこの雨は冬の雨ではなく、春の雨のようにも思えて、それはさっきごみを捨てにいったときに、道路を1匹のカエルが飛び跳ねていたから感じたことなのかもしれないのだが(冬眠から覚めたのだろう)、夜に響く雨の音も、どこか柔らかい。

 どうやら春になった、と思ったところで雷が鳴ったので、これが春雷かと納得する。