原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

『幻影異聞録#FE』

 なんとなく再評価の機運もあるような気がする『幻影異聞録#FE』の感想を書いておきます。以下、項目ごとに。強いネタバレを含むものは下の方で折りたたんでおきます。

どんなゲームか?

 システム自体は、わりとオーソドックスなRPGです。ファイアーエムブレムとペルソナが悪魔合体しているので、魔法は女神転生系(アギ・ジオ・ザン)、武器はFE系(剣・槍・斧・弓)になっています。ゲーム全体のイメージは、

 主人公達が、ファイアーエムブレムの英雄をペルソナ(あるいはサーヴァント@Fate)として身につけながら、マクロスする*1話。

という感じ。カオス。以下の映像をご覧ください。


幻影異聞録♯FE 紹介映像

音楽

 上に書いたマクロス要素こと音楽要素ですが、主人公のパーティメンバーは、それぞれ何かしらの芸能活動を行っています。そして、それぞれのキャラクターはいくつかの持ち歌を持っており、それが物語の中で歌われ、戦闘中にも突然歌いはじめます。シンフォギア要素もあったのか。


幻影異聞録♯FE つばさ&霧亜 ライブPV 「Give me!! 」

 私自身、あまりポップミュージックになじみはないのですが、それっぽい歌になってます。アルバムも買っちゃいました。何度も聞くので愛着が湧きます。

 メインストーリーで歌われる歌もありますし、各キャラクターのサブシナリオで歌われる歌もあります。サブシナリオは任意ですが、最後のエンディングに関わっているようなので、全て見ていった方がいいでしょう。そこまで手間ではありません。シリアスなものもあれば、コメディになっているものもあります。

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戦闘

 戦闘では、ペルソナもといミラージュを召喚して戦います。主人公の場合は、『ファイアーエムブレム 覚醒』の主人公であるクロム。そのほか、シーダやドーガ、ナバールなどがいます。

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 もとの『ファイアーエムブレム』との関係は、あまり期待しない方がいいです。彼らは記憶を失っていますし、パートナーである主人公たちとの関係を楽しむのがいいでしょう。戦闘では彼らに力を借りてスキルを使います。通常攻撃もできますが、ほとんど使いませんでした。

 ストーリーを進めると、スキルを使って相手の弱点を突いた場合、連携が起こるようになります。

気になるところ

 いくつかネックもあります。次作を出したい、みたいな話を聞きましたが、ここは次は改善してくれるとうれしいなー。

戦闘が長い

 上述の通り、戦闘では連携が起こるのですが、これがカットできません。連携は終盤だと普通に6連携とかになるので、「1回攻撃するたびに6人が順番に攻撃する」様子が流れます。華やかなので見てて楽しくはあるんですが。長い。長いよ。

 できれば、早送りができるようなるといいなーと思います。あまりに長いのでラジオを聴きながらやってました。

戦闘後の処理がちょっと鬱陶しい

 戦闘後の成長要素には、「レベルアップ」と「武器の成長」があります。「レベルアップ」については自動的に処理されるのでいいのですが(FEのあのSEが流れます)、「武器の成長」が楽しくもやっかい。

 武器が成長すると、その武器に設定されているスキルが貰えるのですが(「マハザン」とか)、それを取得するかどうかをいちいち決定していかなくてはなりません。たまにならいいんですが、わりとぽんぽん成長するので、この作業が煩瑣に感じられます。もうちょい処理を軽くしてほしかったところ。

 武器はFEゆかりの武器になっており、見た目も凝ってるのでその点は面白いです。

ムービーが見直しにくい

 ムービー、どうも2周目にならないと見直せないみたいです。せっかくがんばってるのに、なぜそんな仕様にした。まあYoutubeにあるからいいんですが……。

ストーリー

 以下ストーリー面。畳みます。

*1:芸能活動のこと。

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ろくごまるに作品・電子版が初のキャンペーン対象に(ついでに小学館作品が大規模セールに)

bookwalker.jp

 色々もめた電子化でしたが、めでたく『封仙娘娘追宝録』および『食前絶後!!』が5月20日に電子化されました。そして、6月3日から6月5日までのBOOK☆WALKERでのキャンペーンが(おそらく)初の割引になるのではないかと思います*1

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 BOOK☆WALKERにおける「コイン」とは、ポイントのことです。1コイン=1円で使えて、通常100円で1コイン付与されるところが、このキャンペーンだと100円で20コイン(+10コイン)になります。BOOK☆WALKERにおけるキャンペーン倍率としては、「20倍=いまいち」「30倍=ねらいめ」「35倍=時々来る」「50倍=4ヵ月に1度レベル」という感じ。ほぼ毎週、なにかしらキャンペーンがやってきます*2。その点では今回のキャンペーンはそれほどではありませんが、どうせ買うなら買っとくか、というタイミングではあるでしょう。

 なお、コインには消費期限があります。今回のコインは6月末までが期限です。ただし、20倍分は、わりとすぐに反映されます*3。つまり、

 1.3000円分購入する
 2.600コインが付与される
 3.600コインで600円分購入する
 4.120コインが付与される
 ……

という、コインで買ってさらにコインが戻ってくる、という買い方が可能です。今回の場合、トータルで「6400円」に達すればいいのですが、この6400円には「戻って来たコイン」を使った分も含まれます。おかしいね。

 で、『封仙娘娘追宝録』をずがーんとカートに放り込んでみましたが、こういう値段になりました。

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 大人買いすれば、30倍還元になりそうです。

 なお、今回のキャンペーンは下記の「ぴっかぴか小デジ感謝祭」と重複しています。この場合、両方のキャンペーンの還元が受けられます。

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 つまり、対象となっている作品は「30%オフ」+「25倍コイン還元」+「20倍コイン還元」+「10倍コイン還元(6400円越えの場合)」になります。おかしいね。

 たとえば、落合陽一『これからの世界をつくる仲間たちへ』であれば、紙書籍1404円のところ、30%オフで819円、そこからさらにコインが45倍還元で819円から355コイン還元、合計6400円を超えればさらに80コイン程度還元。380円くらいになりますね。

 ライトノベルは「30%オフ」になっていませんが、コイン還元は受けられるので、6400円を越えれば55倍還元になります。これは滅多にない規模です。

 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』だと、570円(税別)から、233コイン還元(45倍還元時)になっています*4

bookwalker.jp

 下の記事で電子書籍化してくれるとうれしい、って書いてました。3年越しに現実に。

rouble.hatenablog.com

*1:ひょっとすると他のストアでも行われてるかも……。網羅的に知る方法が現状なくなってるっぽいんですよね……。

*2:Kindleよりもセールが使いやすいはず。

*3:6400円を越えた場合に適用される10倍分はセール終了後に還元されます。セール中は使えません。

*4:なぜか1巻がエラーになるので2巻にリンクしてます。

仲谷鳰『やがて君になる(2)』

 最近は、作品を読んでごろごろ転げ回る衝動に襲われることも少なくなってきたのですが、久しぶりにこの作品では転げ回っています。なんだこれ。

 なにがツボになってるのかわからないながら、確実に突き刺してくるのは、主人公である侑の表情。笑わないわけではないし、表情がない主人公ではないのですが、フラットな表情になっていることも多く、けれど心の中は色々と波立っている。そして、なんだろう、時々見せる呆れたような顔。

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 2巻、108ページ。

 この巻では、「好き」という言葉に、じっくりと「束縛」の意味が込められていきました。それが七海先輩にかけられた呪いで、侑が知ってしまう障壁。変わりたいと思っている侑と、変わってほしくないと思っている七海先輩の関係はねじれている。七海先輩は自分の気持ちを侑に聞いてもらえるけれど、侑には今のところその気持ちを持っていく場所がなく、このねじれが次巻以降、破綻に至りそうです。

 今後はどうなるのかなあ。三角関係の話になりそうな感じでもありますが、個人的にはそっちはそんなに面白くならないのでは、という気もしていて、けれど、この作品ならそこも面白くなるのかもしれない、と期待もします。楽しみ。
 
rouble.hatenablog.com

城平京『雨の日も神様と相撲を』

[asin:4062940108:detail]
 城平京の作品は長らく『名探偵に薔薇を』しか知らなくて、最近『虚構推理』(コミック版)を読んだくらいだったのですが、なにしろ『名探偵に薔薇を』が名作過ぎたのでまた小説が読みたいなあと思っていたのでした。全然知らなかったのだけど、漫画原作を結構されてるんですね。

 講談社タイガで発行された『雨の日も神様と相撲を』はちょっとライトよりのミステリー。たぶん1巻完結だと思うんだけど、もしかして続くのかな。どうかな。レーベルとしては、メディアワークス文庫寄りですが、今のところミステリーが多いみたいです。

 タイトルにもある通り、この物語のキーのひとつは「相撲」。そして、もうひとつは「神様」。特に隠す間もなく説明されるので書いてしまいますが、ここでの神様は「カエル」です*1。カエルの神様と相撲でなにやらする話。

 主人公である文季にかなり近い距離に語り手がいる物語ではありますが、文季の気持ちを全部は語っていないところがポイント。「信頼できない語り手」とまではいきませんが、理知的に語られる思考の流れにうなずいていると突然足元をすくわれる感じは、『名探偵に薔薇を』にちょっと似ています。

 相撲についての蘊蓄も、自分の才能を自覚してるのか自覚してないのかよくわからない文季が色々語ってくれるので、相撲に興味がある人も読んでみるといいのではないでしょうか。ミステリーミステリーしてるわけではないので、「気がつけばミステリーになっていた」という感じが味わえると思います。

わかりやすい解説。ネタバレありなのでご注意。

d.hatena.ne.jp

*1:というか表紙に描かれている。

野崎まど『なにかのご縁 ゆかりくん、白いうさぎと縁を見る』

[asin:4048916203:detail]
 読んでなかった野崎まど作品を読んでおこうシリーズ。『なにかのご縁』はシリーズとして刊行されているもの。現在、2巻まで刊行されています。近い印象を持つのは、中村航かなあ。ライトな文体が楽しい。

 このシリーズは、「きれいな野崎まど」。とにかく器用な書き手なので、なんかなんでも書けるんじゃないか、という感じですが、いつもの「圧倒的に手が届かない天才」を書くのではなく、地に足のついた……と書きかけて、そういえば天才が1人いたことを思い出しましたが、それでも常識の範疇に留まりそうな物語になっています。

 ちょっと変なのは、うさぎが話すことと、主人公に「人の縁」を見る力が備わってしまうところ。うさぎさん(と呼称される)は、縁結びの神様的な何かなのですが、主人公はそのアシスタントとして、縁を結んだりごにょごにょだったりをしていきます。うさぎさんがふてぶてかわいい。

 そう思って僕はトートバッグの中を見た。毛玉が腹を上にして寝ている。多分一番喜ぶのはこれなんだけど、でももう二ヶ月も僕が飼ったやつだからちょっと中古っぽい印象がぬぐえない。
 「ぶしゅ」中古うさぎが目を覚ました。「今誰か、わしに対して失礼なことを思わんかったか」
 「気のせいです。きっとその辺の女の子に太うさ可愛いとか言われてたんでしょう」
 「わしの人気も上がってきたかのう」

 ふてぶてしく愛らしい。

 主人公であるゆかりくんは、恋愛の縁の「縁結び」を中心としながら、やがてそれ以外の「縁」も物語に関わってきます。野崎まどのことなので、いつ大きな罠がぱっくり口を開けて待ってるのかわからないのがこわいのですが。こわいなあ。

 連作短編の形になっているので、ちょっとした合間に読めると思います。
 

PS4でnasneの読み込みがときどき遅くなる問題(解決済)

 nasneを買って、およそ半年が経過しました。ちょっと遅れてPS4も買ったので、それなりに便利に暮らしております。

 ただ、ちょっと気になってたことがひとつ。おおむね快適に再生はされるのですが、PS4で再生しているときに、ときどき動画の読み込みが遅くなります(ロードのくるくるが回る)。特にエンディングあたりが顕著で、少し読み込んでは止まり、を繰り返すこともありました。

 なんでだろう、と思って検索してみたのですが、あまり同じような症状は見られないようで、引っかかりません。うーん。ちなみに、iOSnasneの接続には特に問題はありませんでした。

nasnePS4の接続方法

 nasnePS4は、実は直接接続することができません。

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nasne | PlayStation (日本)

 上記のように、かならずルーターを経由することになります。ルーターPS4との間は有線でも無線でも接続することができます。私は有線でつないでいます。つないでいるつもりでした。

解決(まぬけな)

 薄々お察しかと思いますが、読み込みが遅くなっていた原因は、ルーターPS4とを有線接続しているつもりだったのが、無線接続になっていたことにあります。

PS4は有線接続するために設定が必要です(当たり前)

 PS4を購入したとき、LANケーブルが足りず、当初無線接続をしていました。そのあと、ケーブルを買ったのでルーターPS4とを接続したわけです。物理的に。

 PCの場合、ケーブルを挿せば、自動的に有線接続に切り替わります*1PS4もそうだと思ってました。違った……。

 いちおう書いておきますが、PS4の[設定]→[ネットワーク]→[インターネット接続設定をする]→[LANケーブルを使う]から設定できます。

 書いてて空しくなってきたのですが、もしかすると同じようなつまずき方をしている人がいるかもしれないので、生き恥として記録しておきます。

*1:たぶん。経験上そうだった。

さよならPresso

 PressoというiPhoneアプリがあります。いや、ありました。4月30日でサービスが停止するアプリです。

https://itunes.apple.com/jp/app/presso-anatani-hewasete-ji/id799334646?mt=8&uo=4&at=11lckv

 基本的にははてなブックマークを閲覧するためのアプリなのですが、キーワードを設定しておけば、それに関連する記事を表示してくれるのが特徴。つまり、何百ブックマークを集めるホットエントリーではなく、コメントが1つもついていないような記事も表示されるものでした。

 このたび、はてなブックマークのアプリに統合されることになった(「関心ワード」)わけですが、うん。うーん。だめでは? 以下、いくつか気になる点について。

bookmark.hatenastaff.com

一覧性が落ちた

 Pressoのトップ画面は次のようなものでした。

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 キーワードごとに新着エントリーが並んでいます。はてなブックマークのアプリに新設された関心ワードの画面も基本的には同じ。並べてみましょう。

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 どうでしょうか。文字が大きくなって、ブックマーク数が表示されて、一画面に表示される記事の数が減って……見晴らしが悪いですね。大した差ではないようにみえますが、意外とストレスになります。

アクセスが煩雑になった

 Pressoは単機能に近いアプリです。そのため、アプリを起動したら、さきほどのトップ画面が表示されます。ところが、はてなブックマークのアプリはそうではありません。設定をさぐってみましたが、どうも「関心ワード」をトップ画面にすることはできないようです。つまり、「関心ワード」にアクセスするのに手順が必要になるわけです。

 現状のホットエントリーは、NG機能なしに使うのはつらいです。そのため、アクセスはPCのブラウザから行っているので、アプリで読むつもりはないのです(これまでアプリはアンインストールしていました)。関心のあるキーワードについて、それほど多くない人が注目している記事に偶然出会いたい、というのがPressoを使っている動機だったのですが、「関心ワード」はその用途に使うには重すぎます(エレベーター待ちに使うには煩雑すぎる)。

関心ワードの並び替えができない(ようだ)

 最後に、これは私がわかっていないだけという可能性もあるのですが、関心ワードを並び替える機能がないようです。つまり、意図しない順に表示されてしまうわけですね。Pressoはもちろん並び替えできました。

 これはさすがに対応されると思いますが……。対応されますよね?

困る

 はてなブックマークのアプリを使うかどうか、現状ではちょっと怪しい感じです。まあSmartNewsでもいいしね……。