原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

連休の1日に

 海に来ていた。はるばるというわけではなく、裏山を越えれば海につく。車で20分くらいの入り江。

 入り江と、そこにある家の並びを見ていると、それだけで物語がありそうで、そういうことを思うのは、いつもと違う場所に来たからなのだろう。ふと思い立てば、というほどでもなく、いつもの道をちょっと外れればたどり着く位置にあるその海は、でも、長い連休で、そろそろ気分を変えようかなあ、とでも思わなければ、来ることがなかったかもしれない場所だった。

 本を読む。なんということもなく、車の中で寝転がったり、起き上がったりと、窓を開けたまま、姿勢を変えつつ、何時間も本を読んでいる。別にどこで本を読んでもいいのだけど、本をどこで読んだのかは記憶に焼き付くもので、たぶん、何年かあとに、その本をどこで読んだかなあ、ということを、私はこの日についての曖昧な記憶とともに思い出すのだろう(こうして書いちゃったから明確な記憶になりそうだけど)

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