7月~9月にみてたアニメーションについて
振り返ってみると、前期と前々期は記録してないみたいなのですが、書き損ねるとどんどん記憶が欠損していくのでメモをかねて。
Classroom☆Crisis
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実は1話で脱落してしまっていたのですが(2話以降もみようと思ってたのだけど、無料視聴期間が過ぎてしまった)、振り返りの機会に一気に9話あたりまでみて、そこからは毎週楽しみにしていました。今期では一番好きだったかも。序盤から1話ずつ追えなかったのが残念です。
物語は、学園もの×企業もの、という変わり種。「学園要素いらなかった」という指摘もありますが、学園要素があったからこそ、“教師”である瀬良カイトと、“生徒”であるとともにカイトの“上司”である霧羽ナギサとのダブル主人公が描けたわけで、不要だったとは思いませんでした。最終話は、第1話を綺麗に反復する構成。決める部分は決めるけれど、決めそうなところでも時にはすかっと外す、というドラマ作りも面白かった。
クラスメートであり、天才集団A-TECメンバーの描写がやや薄いといえば薄いのは残念ですが、そのあたりは小説版でも補完できるかな。
小説版は、ところどころ展開が丁寧に書き加えられていて(ひょっとすると元のプロットにはあったものが、アニメーション版では削られたのかもしれませんが)、メンバーのことをよく知りたい、という人にはおすすめです。二期への余韻も感じられる終わり方ではあるけれど、難しいかな……。小説ででも続いてくれるとうれしいです。
ガッチャマンクラウズ インサイト
インサイトについては、途中で一度感想を書いています。現在、3話まで放送されましたが、不穏のタネがどんどん膨らんでいます。拾えるキーワードは次のような感じでしょうか。
〈社会/世間〉〈サル/市民?〉〈ワイドショー的無責任〉〈進化〉
〈守る〉〈みんな一緒〉〈空気〉〈インターネットの民意〉〈ヒーロー〉〈リーダー〉ガッチャマンの中にも複数の志向性があり、それがクライシスを起こしそうな状況に至ったのが3話。
宇宙人ゲルサドラにつばさが与えてしまった〈みんな一緒〉の志向性。一方でつばさや清音の持つ〈守る〉という志向性。爾乃美家累の持つ、人の〈市民〉性を信じる志向性と、その対立軸にある鈴木理詰夢と丈の、人は〈サル〉で有り続けるという諦念の志向性。
結果的にみると、〈みんな一緒〉〈空気〉〈インターネットの民意〉あたりが特に主題になる展開でした。“くうさま”という同調圧力/空気の可視化はわかりやすすぎるきらいはあったものの、寓話としては印象的。最後にはじめが意識不明になったときに、普通ならば「感動的なシーン」として描かれる「応援に集まる人々」が、いまもなお空気によって動いている人々、として描かれる描写はとてもよかったです。
一方、理詰夢と累の対立軸は結局完全には回収されていません。理詰夢は最後、笑ってたけど、これで人が〈サル〉でなくなると思うほど楽観的ではないはず。もし3期があるとすれば、再度解禁されたクラウズと絡めたそのあたりの物語が見てみたいです。現在発売中の『Febri』に監督のインタビューなどがあるのでおすすめ。
戦姫絶唱シンフォギアGX
シンフォギアの3期。ですが、うーん、うーん……。色々面白いシーンはあったし、楽しく見てはいましたが、今期はストーリーが今いちだったかなあ……。「父娘の関係」を三者三様に描こうとしていましたが、それらの相互の関わりが弱かった。また、中盤過ぎまで響たちはまったく勝てないわけですが、それでも相手のもくろみがあるから絶対的な危機には陥らず、そして、そのあとの「勝てる」展開さえも相手の手のひらの上であることがわかりきっていたので、ストレスが溜まってしまいます。シリーズ構成/脚本の金子さんはワイルドアームズのころから「繰り返し展開」になると途端に退屈になってしまうところがあり、その悪癖が見事に出たかなあ、と思いました。4期があるかな? という含みのある終わり方になってますが、この主人公たちでは成長が頭打ちかも。
がっこうぐらし!
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開始前から不穏な噂を聞いていましたが、蓋を開ければ見事に不穏。途中、原作を全部買ってしまいました。オリジナル展開も多めで丁寧に作られていた印象。これも最後は続編の布石を置いてましたね。原作ストックが貯まったら、2期があるかもしれません。