このマンガは、タイトルの通り「1週間だけの友達」の物語。なぜ「1週間だけ」かというと、ヒロインの藤宮さんが「1週間経つと友達の記憶が消える」体質だからです(日曜日の夜に消える? どこの時点で消えるかは2巻までには明確には描かれていませんが、金曜日まである記憶が、月曜日には消えています)。
この設定ですぐに思い起こされるのが『博士の愛した数式』であるあたり、私の物語教養の貧困さがあらわになる感じですが、「友達限定」である点が大きく異なります。「友達」でなければ記憶が失われないゆえに、「友達」になることがタブーになってしまう。そういう状況を作り出していて、そこに物語が生まれている。
とはいえ、2巻まではわりとほんわか進んでいて、それは中心的な視点人物であるところの長谷くんの力によるところが大きいです。ときおり本音を漏らしながらも、基本的な単純な男の子。その友人であるところの桐生くんがひねくれた見方を補給してくれることで、バランスのいい人物配置になっているなあと思いました。
2巻の最後あたりでは登場人物も増えてきて、色々と進展していきそう。先がどうなるかはあまり想像がつきませんが、藤宮さんの過去がほのめかされてるあたり、若干心配ではあります。BOOK☆WALKERならしょっちゅうセールをしてるので読みやすいと思います。おすすめ。
電子書籍(マンガ)としての読みやすさ |
総合評価:A(7インチでも問題なし) |
見開き頻度:ごく稀 |
字の大きさ:普通 |