原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

水瀬マユ『むすんでひらいて(1)』

 ふと手に取って読みました。おもしろかった。Kindleでは1巻までですが(出てました。2巻、なんでKindle版と紙版連携してないの?)kinoppyでは4巻まで電子化されています(「%E3%82%80%E3%81%99%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%B2%E3%82%89%E3%81%84%E3%81%A6」による検索結果 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア)。いちおう7巻で完結したようですが、+1の番外編があるとか。

 内容は、恋愛を中心とした群像劇。物語としてはさほど特筆するものではないですが(ひどい)、1エピソードごとに主人公が代わり、しかも前のエピソードの脇役が次のエピソードの主人公になる、という形式で大好物。豊島ミホの『初恋素描帖』的な感じ。

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 この1巻では4つのエピソードが入っていて、ひとつのクラスの中で主人公が移っていきます。ひとりひとりの背景が立体的になっていくので、前の主人公が、続くエピソードの脇役として出てきてもうれしい。このあと、クラスの外にまで主人公が移っていくみたいですが、最後まで読んだらもう一度読み直したくなるのではないかなあ。『路地恋花』のように主人公再登板もありそう。

 電子書籍で読むにしては、1ページ当たりの情報量が多い(ネームが多い)ですが、見開きのページは(今のところ)なかったように思うので*1iPad mini くらいでも読みやすいのではないかと思います。

*1:2巻あった。けどあんまり多くなさそう。電子マンガの見開き問題は難しい。