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原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

庵田定夏『アオイハルノスベテ』その2

感創文

 3巻読みました。1巻時の感想は以下。1巻時にはタイトルの末尾が変わるのかも、とか予想してましたが普通にそのまま「2」「3」でした。

rouble.hatenablog.com

 メインの登場人物は、横須賀浩人、大河内葵、岩佐美帆、柳沼清十郎、木崎まひる、で安定してきた模様。「5人」という数は、『ココロコネクト』の初期部員と同じですね。「輪月症候群(シンドローム)」と呼ばれる、同じ学校に所属する者にしか意味を持たない(はずの)超能力を持った人たちの話。3巻終了時点で、柳沼清十郎以外はこの能力を発現しています。

 『ココロコネクト』との違いがあるとすれば、主人公である横須賀浩人と他の女性3名との間には恋愛へ発展するかも、と思われるフラグのようなものが発生しているのですが*1、柳沼清十郎との間にはほぼ発生していない、ということ。そもそも柳沼は女性恐怖症のため、大河内葵を除いては直接言葉を交わすことができていません。

「柳沼って『輪月症候群』だけじゃなくて、生き物系にも興味あるんだ」
「……」
「『輪月症候群』だけでなくて生き物にも興味あるのか、柳沼?」
「オレが追い求めるのはロマンだ! もちろん『輪月症候群』が最高のロマンであることは疑いようはないがな!」
「ねえどう思う? あたしの歩み寄りを全くないがしろにするこの男の態度は?」

 現在のところ、柳沼の存在は完全にコメディ要員ですが、この作者の作品なので、そのまま、ということはなさそう。1巻が岩佐回、2巻が木崎回、3巻が大河内回、だったとすれば、4巻は柳沼回なのかなあ……。ないかな……。

 3巻では、5人は一緒に旅行をしていますが、『ココロコネクト』とは異なり「仲良し」ではないため*2、「変なメンバーだな」と思いながら5人が旅行をして、おずおずと近づいていくお話でした。ライバルとしての生徒会長と副会長も活発化。ラスト付近の、生徒会への対抗策がえぐい。

 終盤の、大河内の現状の問題への解決策は、もう一歩踏み込めたかな……と思わなくもなく、これは特に、今回はスロースタート気味というか、問題の顕在化までに時間がかかったがゆえに、その解決も急ぎすぎたかな、という印象があります。

 岩佐・木崎の2人が、わりと問題解決、という感じになっているわけですが、これから人間関係をどういう風に揺さぶっていくのかな、というところが気になります。

*1:「でも横須賀君。横須賀ハーレムができていると思ったら大間違いだよ」という発言あり。

*2:ココロコネクト』が仲良しだったかと言えば、もちろんそんなことないわけですが。