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原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

野崎まど『死なない生徒殺人事件』

 今冬の野崎まど2冊目。タイトル通り、殺人事件のお話。高校の先生が主人公(視点人物)になっていて、その主人公の語る地の文が軽妙で楽しかった。今回は森見登美彦中村航をミックスした気配を感じなくもない。

 超常的な話ではあるので、現在の常識をもとに読んでいくと「うーん」となってしまうかもしれないけれど、前回読んだ『小説家の作り方』で、リアリティのチャンネルを合わせることができていたのですんなり読めました。なるほど、と思った。

 トリック的な内容があることはあるんですが、まあそんな馬鹿な! みたいなところはあるので、その点での説得力は期待しないほうがいいです。けど、発想としてはおもしろい。ああ、そういうことか、みたいなおもしろさはある。

 色々どんでんがえしもありますが、物語の筋としてよりも冒頭に書いた地の文の巧妙さ、というのと、職員室(というか理科準備室)の雰囲気がよかったのでわりと満足です。次は『パーフェクトフレンド』の予定。