原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

無意味な動作が学習を誘う

iOS7でAppleが目指したのは「UIデザインの常識」の再発明である | UID Lab

 この記事を読んで改めて意識したのですが(シグニファイアってこの用法で合ってるのか?)、iOS7のフラットデザインの特徴として「言葉による説明」が追加されていることが指摘されることがあります。特にロック画面を解除するこの説明。

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 以前のものに比較しても、明らかに説明っぽいです。ただ、これ、iOSでは説明があるんですけど、Windows8だともう説明もないです。

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 とかくスタート画面だけが話題になりやすいのであまり存在が語られていない感じもしますが、Windows8には上のようなロック画面があります。で、ぱっと見、どうすればロックが解除できるかわからない。

 デスクトップやノートだと「どのキーを押しても解除される」ので解除方法に迷うことはありませんが、タブレットのようなキーがないタイプだと迷いそう。

 Windows8はこの問題を「画面を触ったら全体がちょっと上向きにはねる」ことで解決しています。iOSもロック画面からカメラ機能を使えるようにしたときに「カメラアイコンを押すとはねる」というUIを用意しました。

 この「はねる」という動作は、機能上は特に意味がない──というのは、はねたところで何もできないということです。ただ「はねる」ことによって、「あ、この画面、上に押し上げられるかも」と思わせるようなデザインになっている。

 たぶん、周囲を見渡せば、そういうデザインって結構あるんだろうと思って、そういう「無意味」だけど、気づきを生むデザインっていうのは、発想としては色々応用可能性がありそうだなあと想像しました。