読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

書こうとしたことを忘れる

断片記

 今朝方、「あ、これは日記に書こう」と思ったことを思い出した。が、思ったこと自体をようやく思い出した始末なので、何を書こうとしていたのかは忘れてしまった。今でも思い出せそうな感じはしているのだけど、出てこない。なんか思い出系のことだったのだけど。うーん。

 思い出といえば、昨日たまたまニコニコ動画で、次のような動画を見た。作業用BGMにいい動画はないかな、と探していたときのことだ。

D

 この動画を見つけた瞬間に頭の中に起き上がったのは、「去年、引っ越しの作業をしながら、延々とこの動画の「第5回」を流し続けていた、という記憶で、この動画を見ていたことすらすっかり忘れて(しかも1位とかまで見てない)いたのに、去年の引っ越しの作業とか、引っ越してきたときのこの家の匂いとか雰囲気とか、まだ電気がついていない部屋の中とか、段ボールの積み重なっていた感じとか、そういうあれやこれやが蘇ってきた。

 記憶というのは、糸でつながっているように、そのはしっこをつかんだら、そこから際限なくずるずると引きずり出されてくる。逆に言うと、その「はしっこ」さえもつかめなければ、忘れてしまった「書こうとした」ことのように、もうどんなにがんばっても思い出せない。今連鎖して思い出したのは『アムリタ』で主人公が記憶を取り戻すシーンなのだけど、もうこれ何回も書いてる気がするので書きません。

 こういった散文のカテゴリーを「断片記」としているのは、そういった思い出を引っ張り出すためのよすがとして、せめて断片を残そうとするささやかな試みなのだった。今考えたけど。

アムリタ〈上〉 (新潮文庫)

アムリタ〈上〉 (新潮文庫)