原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

『猫物語(黒)』

 アニメーション『猫物語(黒)』を見た。小説自体は結構前に読んでいて、内容もぼんやりと覚えていたりいなかったり。西尾維新については、たぶん戯言シリーズは3回通しくらいで読んでいるのだけど(初期作はもっとかも)、以降、物語シリーズはほぼ1回ずつしか読んでいなくて、記憶も曖昧になっている。

 物語シリーズは好きか、と言われるとまあ好きではあるのだけれど、シリーズ刊行当初から読んでいたわけではなくて、その理由はあの講談社BOXの箱が気に入らなかった、という、なんというか、こう、残念な理由によるものだった。今に至るまで、講談社BOXの本を直接読んだことはない。物語シリーズはすべて、BOOKSCANを活用して、自炊電子書籍として読んだ*1。この余波で星海社も好きになれなくて困っている。

 で、『猫物語(黒)』なのだけど、おもしろかったような微妙なような……。うーん。2時間続けて見るのはちょっとしんどいのかもなあと思ったけれど、その原因はちょくちょくと差し挟まれるCMのせいなのかもしれなかった。というか、ひょっとすると、私はキャラクターコメンタリーの方が好きだったのではないか? という気もした。小説版は『化物語』以降はメタ要素がかなり強くなっているというか、相当にメタメタで、あれはむしろ延々とコメンタリーしているようなものでもある。

 リアルタイムで見ていないので、まだニコニコ動画のコメントありバージョンでは見ていないのだけど、案外コメントとともに見た方がおもしろく感じるかもしれない。……というのは、なんだかメタしか消費できないかなしい状態のように思えてくるかもしれないのだけど、でもそれって悪いことなんだろうか。どうだろう。

 今年は、第二シーズンがアニメーションになるようで、つまり語り手がころころ変わっていくということなので、それがどんな風に映像になるのかなーというのは楽しみです。

*1:どうも2013年1月、まだ電子化はされていない様子。