原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

HERO『7と嘘吐きオンライン』

3つの中編(?)がはいった個人作品集です。表題作については以前ネットに掲載されていたものを読んでいましたが、とてもおもしろかったので、単行本化されていることを知って買いました。とてもよかった!


前にも書いた記憶があるんですが、私は絵はよくわかんないんだけど、字の色んな形状はどうも好きなようで(そのわりにはフォントとかよくわかんないんですが)、ネット掲載時から表題作のTwitterの手書き文字が好きだなーと思っていました。字の感じが好きな漫画家さんの本は集めてしまう。


掲載されている三つのお話は、分量的には「短編」だと思うんですが、最初にも書いたとおり「中編」くらいのボリュームがあるように感じました。それは、Pixiv用のフォーマット(らしい)横広の四コマが縦に連なっていく表現法にもよるのかもしれない……と思えなくもなくて、普通のマンガよりも、1コマ1コマでの滞在時間が長いというか、余白が多いことが余韻を生んでいるというか、そういうことなのかな、と思います。


表題作と二つ目の「レッテルのある教室」は、ともに秘密があり、それが共有される、という構造がありますが、この流れもとても好きでした。他の作品も読んでみようと思います!


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