原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

雨の日のお風呂の話

今住んでいる部屋には、お風呂に窓がある。
考えてみれば、これまでの一人暮らしではお風呂に窓はなく、およそ10年近く、外の音を聞きながらお風呂に入ったことはなかったわけだ(実家に帰ったときを除けば)。
そのことについては、今こうして書き出してみるまで思ってもみなかったので、なるほど文章を書くとは素晴らしいことであるよ、と思うのだけど、道理で妙に「雨の日のお風呂ってわりと好きだなあ」ということを近年頻繁に思うはずだった。「雨の日のお風呂」がまさか10年ぶりの体験だったとは。


なぜ雨の日のお風呂がいいのか、ということについては理由が判然としない。水の中に浸かりながら水の音を聞くということのもたらす酩酊感なのか、暖かいお湯につかりながら冷たい雨の気配を感じる“しゃきっと感”なのか、だいたいそういうところだろうかと思うが、夜よりも夕方だとなおよし、だと思う。


今日も雨が降っているので、雨の音を聞きながら、お風呂に入ろう。