原子メールの届いた夜に

空き瓶に石ころをためていくような日記です。

『フィッシュストーリー』

 どういった映画なのかもあまり把握しないまま見ました。さくさくつながっていく因果がおもしろかったけど、ちょっとそれぞれの登場人物が物語のパーツになってしまっている感じもして、うーんという感じもした。
 途中、シージャックのシーンがあるのだけど、銃とか出てくるシーンはやっぱり苦手です(痛そうだから)。そのことが、いわゆるハリウッド系を苦手とする理由のひとつでもあるはずなんですが、ただ、邦画における銃撃シーンの方が苦手で、洋画とか、アニメとかの銃撃シーンなら割合平気なのは、日常との関連性の強さの問題なんだろうか。邦画における銃撃シーンは、もう身体がこわばるのでぐったりと疲れるのです。みんなそんなことないのかな。
 伊坂幸太郎の本は、まだ一冊も読み通せていなくて、すぐに挫折してしまいます。しかし映画をみたあとならば、『フィッシュストーリー』は読めるのかもしれない。案外、そうやって入っていったものにかぶれていくっていうのはあるもので、ようはきっかけ、というか、それを読むモードになれるかどうか、というところなのだろうと思います。恩田陸も『夜のピクニック』が引き金になった。
 一番よかったなー、と思ったのは、劇中で「フィッシュストーリー」をはじめて演奏したときのメンバーの「いい曲だ」って言葉で、この映画の中で繰り返し繰り返し聞く中でいい曲だなーって思ってくるあたりにやってくる言葉だから、そうだなーって思った。どこかにCDとかがあるのでしょうか。